水生昆虫一番人気ゲンゴロウ

ウーパールーパーだけでのなく、水生昆虫一番人気ゲンゴロウも飼育しています。このゲンゴロウはタガメと同じく水生昆虫の1,2番を争う人気生物です。

ゲンゴロウの飼育、管理はタガメと違い簡単です。多頭飼育も可能で、共食いはほとんどありません。餌は何でも食べ、生でも乾燥でも固形餌でも大丈夫です。鯉などの浮遊性の餌、ザリガニなどの沈下性の餌、ほとんど大丈夫です。水もタガメと違い汚すこともなく、手間もかかりません。タガメの寿命は1年の場合が多いですが、こちらゲンゴロウの寿命は複数年です。

ゲンゴロウの繁殖は、タガメと比べてとても大変です。ゲンゴロウはまず、主にオスがホテイアオイなどの大型の水草を噛みます。その場所に交尾の終わった産卵可能なメスが数日かけ産卵していきます。メスがきちんと産卵したかは見た目ではわからないため、ホテイアオイなどの水草をローテーション(3回に分けて入れ替える)します。水草のみを管理している容器の底に幼虫が確認できましたら、産卵していて卵が孵化したしるしです。この幼虫の飼育が大変です。

幼虫の飼育、幼虫は脱皮を繰り返し3令の最終で土の上に上陸して、潜り、さなぎになり、羽化します。幼虫の餌は、生餌のみです。ここら辺はタガメと同じになりますが、タガメと違い多頭飼育ができず個別飼育のみです。幼虫同士が一度でもかみ合えば死にます。毒が強いので、人間であっても長時間噛まれれば入院が必要な場合もあり、傷は長期間治りません。あまく見ていると本当に痛い目を見ます。入院は私の知る限り1名です。幼虫は個別飼育で、3令になった時がかなめです。餌を食べない日が3日続くと、上陸する可能性があります。土の上に30分置き、それで潜らなければ、再度水中に入れます。それを繰り返し、土に潜り、さなぎになり、羽化します。飼育容器に蓋がこの時は必要です。

タガメよりも飼育は簡単ですが、繁殖は難しいです。タガメの繁殖に成功して、ゲンゴロウに挑戦する飼育者さんが多いです。逆は聞きません。ゲンゴロウを飼育繁殖させて、次にタガメにいく方はいませんでした。

水生昆虫のタガメも飼育しています

ウーパールーパー以外にも水生昆虫のタガメも飼育しています。当方、タガメにはとても詳しいと自負しています。

タガメ成体は、3月の暖かい日に冬眠開けします。この時に豊富な餌がないと、共食いしてすぐに数が減ってしまいます。メスよりもオスの方が小さいため、すぐにオスが犠牲になります。更にオスの生命力もメスよりも弱いため短命です。この3月にオスの数を減らしてしまうと繁殖には致命的になります。

3月から6月初めごろまで餌をたくさん食べます。1日1匹以上の小魚が必要です。メダカサイズでしたら1日5匹が必要です。餌をたくさん与えて栄養を十分に蓄えると繁殖が可能になります。個体により複数回可能です。6月中旬ごろから8月初旬ごろまでの2ヶ月間が産卵シーズンとなります。1匹のオスで複数のメスと交尾が可能です。オスは水面をたたきメスを呼び寄せ、水面から高さ15cmぐらいのところで交尾し、メスが産卵します。産卵した後はオスが卵を守りますが、何しろ力が弱いので、他のメスがこの卵を破壊し、このオスと交尾をしようとします。そのため、複数飼育で産卵しましたら、その飼育容器から卵を取り除き、他の容器で管理します。そのままにしておきますと、必ず他のメスが破壊します。他の容器に移した卵は霧吹きで2週間ほど管理してください。ふ化します。オスはまた別のメスと交尾し、メスが産卵します。1匹のメスで通常2,3回産卵、今までの最高は6回の産卵です。8月に入ると毎年オス死んでしまうため、全国的にオスが不足します。手に入らず大きなお腹のメスだけが全国的に残っている状況です。

卵は2週間ほどでふ化し、そこから35日の超スピードで羽化します。成虫になるのがとても早いです。余談ですが外国産カブトムシの2年とは雲泥の差です。成長スピードが速い分、エサも大量に必要になります。幼虫1匹に対して魚1匹です。毎日80~120匹の魚を用意しなければなりません。代用はいろいろ試しましたが、ダメでした。

興味がありましたら試してください。